そもそも歯ならびが悪くなる原因を直しておかないと、歯ならびのみならず全身の様々な病気の引き金になります。

口呼吸を放置したことによる影響

歯ならび・かみ合わせを悪くする最大の原因は、

 

・口を開いて口で呼吸すること
・舌の機能異常

 

です。
(詳細は『歯ならびを悪くする原因は?』のページ参照。)
特に口呼吸や舌機能の異常は、お口の中だけではなく全身に悪影響を及ぼし、うつやアレルギー関連の病気(アトピー・ぜんそく・リウマチなど)や、その他全身の病気の発症につながります。

口呼吸によって様々な病気が起こる理由とは?

いなべ市の小児
口や鼻の奥には、咽頭扁桃、口蓋扁桃、舌扁桃、耳管扁桃という4つの『ワルダイエル咽頭輪』という扁桃組織があります。
この咽頭輪では、口や鼻から侵入した細菌やウイルスから体を守る、重要な役割をしています。

 

動物は、本来鼻から呼吸します。
ところが、ヒトは口でも呼吸することが出来るようになりました。
その結果、話をしたり、楽器を吹いたり、という、他の動物では出来ない機能を身につけることが出来ました。

 

ところが、鼻と口の機能は他の動物と大差なく、口からの呼吸に対応出来ていません。
それが様々な病気を引き起こす原因となっています。

 

鼻呼吸と口呼吸の違い

口呼吸の小児
口呼吸鼻呼吸により鼻に入った空気は

 

・細かいゴミを取り除き
・加湿、加温した後に

 

ワルダイエルの咽頭輪とよばれる細菌などに対する防御機構で、鼻で取り除けなかった外敵(細菌)などを処理します。
鼻には、他にも様々な機能が備わっており、それにより体を守り、脳の機能までも正常に保つのに役立っていると言われています。

 

ところが、口呼吸をすると、大量の外敵(細菌や微少なゴミなど)が一挙に扁桃組織に到達します。
その結果、扁桃の処理能力をオーバーしてしまい、処理しきれなかった病原体などが体に侵入したり、扁桃そのものが炎症を起こすことにより、全身に悪影響が生じます。
更に免疫系に異常を来し、アレルギー症状の発生にまで発展します。

 

口呼吸により扁桃が炎症を起こした場合に起こる病気

腎臓病

IgA腎症、糸球体腎炎、腎盂腎炎 ネフローゼ症候群など(IgA腎症は、透析が必要になる場合があります。)

皮膚の病気

アトピー性皮膚炎、掌蹠膿疱症、多形滲出性紅斑、アレルギー性紫斑病、慢性蕁麻疹など

骨・関節の病気

関節リウマチ、胸肋鎖骨過形成など

循環器系の病気

心内膜炎、心筋炎

その他

肝炎、胆嚢炎、虫垂炎、目の病気など