さくら総合歯科院長は、開業前より(勤務医の時代から)歯周病治療に力を入れ、日本歯周病学会の専門医資格も取得しました。
ところが、かみ合わせの悪い患者さんは歯周病治療が難しく複雑になりがちで、結果的に高額の治療費が必要になってしまう場合も、少なくありません。
さらに、一部しか上下の歯が噛み合っていない患者さん(噛み合わせの悪い患者さん)では、長期的に安定した状態にすることは極めて困難です。
『かみ合わせ・歯ならびさえ良ければ、もう少し簡単に治せるのに・・・』
そう考えた私は、子どもの頃から治療すること、即ち予防的な矯正治療を手がける必要性を感じました。
従来の矯正治療は貴重な永久歯を2〜4本抜かなければならず、治療開始時期が遅いことや、歯ならびが悪くなった原因を無視してただ単に歯を並べているため、矯正治療終了後のかみ合わせの変化に悩ませられることが多いのが現状です。
一方、従来の矯正治療を受けられた方はどうでしょうか?
10年ほど前までは歯周病になる年齢の方の中に矯正治療を受けられた方が殆どおられませんでした。
(当時は地方都市で矯正治療を受けられる方は、ごくごく少数派でした。)
しかし近年、矯正治療を受けられた中年の方が来院されるケースが増えてきました。
本来であれば矯正治療を受け、歯ならびを治した方は歯磨きが行いやすく、歯周病になりにくいと考えられてきました。
ところが、実際には私の経験上矯正治療を受けられた方は、むしろ重度歯周病になっている場合が多いことに気づきました。
矯正治療を受けると、ほぼ全てが後戻り減少と呼ばれる「歯ならび・かみ合わせ異常の再発」が起こることがわかっています。
その結果かみ合わせが悪くなり、多くの方が歯周病菌に対する免疫力が落ちる40歳前後から、かみ合わせの悪い歯の歯周病が急激に進行してしまいます。
『かみ合わせ・歯ならびを成長期に治せば、歯周病治療の手間が簡略化でき、安定した状態に治せるのに・・・』
そう考えた私は、複雑な治療を必要としない状態に子どもの頃から治療すること、即ち予防的な矯正治療を手がける必要性を感じました。
成長期に治療すると、同時に歯ならびの悪くなった原因を直せる可能性があるので、矯正治療後の再発を最小限に留められる可能性があります。
従来の矯正治療は、貴重な歯を2〜4本抜かなければならず、治療開始時期が遅いことや、歯ならびが悪くなった原因を無視してただ単に歯を並べているため、矯正治療終了後の歯ならびやかみ合わせの変化(再発)に悩ませられることが多いのが現状です。
そこで、歯周病を起こりにくくするために、後戻りの少ない矯正方法はないかと探していたところ、出会ったのが入れ歯のような装置を使用する「 床矯正(しょうきょうせい)」 でした。
ただ、この方法は比較的安価に治療できるのが特徴ではありますが、治療後にかみ合わせがかえって悪くなる可能性があることもわかりました。
ところが、この方法は上下の歯をきちんとかみ合うようにするのが難しく、更に奥歯のかみ合わせがかえって悪くなる欠点があることに気づきました。そこで、さくら総合歯科では奥歯のかみ合わせをお子様が健康にすごせる状態に整える別の方法、「 マイオブレイスを用いたMRC矯正 」を組み合わせるようになりました。
マイオブレイスは、マウスピース型の装置を使用してお口周囲の筋肉をトレーニングすることにより、早期に開始すれば後戻りが少なくかみ合わせが良好な歯ならびを実現することが可能です。その他、必要に応じてプレオルソ、急速拡大装置、バイオブロック、3Dリンガル、マルチブラケットなども併用して、機能的に問題の少ない、後戻りしにくい矯正治療を心懸けています。
ただ、原因となる機能を治すまで治療を継続することから、その分治療期間がかなり長くなってしまいます。
それでは、世界的には矯正治療はどのようなポリシーで行われているのでしょうか。
歯科矯正学の定義
・ 不正な歯の咬合状態を治療すること(1907年アングル先生)
・ 顔面頭蓋の成長発育の研究、不正咬合の予防と治療および
その他の顎顔面の異常に対する歯学の一分野(FDI:国際歯科連盟)
ここで注意していただきたいのは、定義の中に歯列(歯ならび)という言葉が全く出てこないことです。
このことからも、かみ合わせが重要であることがお分かりいただけるのではないでしょうか。
つまり、本当に大切なのはかみ合わせであり、かみ合わせを治療すれば結果的に歯ならびがよくなります。