近年、歯ならび と かみ合わせ(以下 「歯ならび」と略)に何らかの問題を持った子どもたちが、大半を占めるようになってきました。
その中には、一見歯ならびがよく見えてもかみ合わせが深すぎる 「過蓋咬合(かがいこうごう)」 が含まれており、近年それが増えていることが懸念されています。
歯ならび異常は、ほとんどが遺伝ではありません。遺伝であれば、大幅に増えることはありません。
歯ならびが悪くなるのは、『遺伝』 ではなく 『生活習慣・生育環境』 などが主な原因である、と考えられるようになってきました。(例外として、受け口は遺伝的要因が強い場合もあります。)
例えば、口呼吸・舌の異常な動きと位置、寝相、癖、食事の仕方と内容、その他生活習慣が、複雑に絡み合って悪化します。
これらの原因は、全身的にも様々な問題を引き起こす可能性があります。
歯ならびが悪いのは 「病気」 です。
例えば、
・ 足のアーチが上手く形成されていない → 扁平足
・ 背骨が捻じれて左右に曲がっている → 側湾症
・ 頭蓋骨がゆがんでいる → 頭蓋変形症
など、変形には病名が付きます。
ところが、歯ならびの異常は 「単に見た目が悪いだけ」 程度の認識の親御さんが多いような気がします。
足のアーチが直立歩行するために必要不可欠であるのと同じで、歯ならびも人間が生きていくために必要だからきちんと並ぶ必要があるはずです。
つまり、歯ならびの異常は、れっきとした『病気』なのです!
歯ならびが悪くなるとどんな問題が起こるかについては、『歯ならび異常の影響』のページをご覧下さい。
床矯正や、歯を抜いて行う従来の矯正治療は、悪い歯ならびの原因を無視している問題があります。
それに対し、ハイブリッド矯正は原因にアプローチし、しかも健康にとって好ましい歯ならび治療です。
歯ならびは見た目だけでなく健康上の様々な問題に影響
歯ならびを気にして来院されるお子様・ご両親は、見た目を気にして来院されることが殆どでした。
しかし近年、歯ならびの悪い子どもたちは、健康上にも様々な問題を抱えていたり、将来健康を害する可能性があることがわかってきました。
なぜなら、歯ならびが悪くなる原因と、全身の健康を損ねる原因に共通点があるからです。
歯ならびが悪くなる原因による、全身への影響は?
いびき、おねしょ、アトピー、アレルギー性鼻炎、喘息、扁桃炎、リウマチ、うつ、猫背や巻き肩など、様々な病気・症状との関連が医師・歯科医師により示唆されています。
(詳しくは「歯ならび異常の影響」をご覧下さい。)
このことは徐々に国民にも認識されるようになってきているようで、当院に「口呼吸が気になる」「いびきをかく」「おねしょをする」などと訴えてお子様を連れて来られるお母様が増えてきました。